この取組は、地域の歴史的建造物を守り、次世代へ継承する大切な作業と考え、生徒たちが一生懸命に取り組んでいる活動です。完成した図面は、「池田陣屋復元模型づくり」に活用します。完成した模型は三好市で展示することが決まっています。

　池田陣屋は江戸時代、藩の政務を担った屋敷で、寛永15年（1638年）に設置されました。馬宮家は徳島藩直属の家臣で、国境警備や渡し場管理を担った「池田士」として知られています。馬宮邸は池田陣屋と類似した建物で現在も主要な建物が現存しています。代官を務めた武家屋敷としては県内唯一の貴重な建物です。

　つるぎ高校では令和５年から池田陣屋の資料収集や表門の実測調査を行い、復元図やＣＧを経て本格的な模型製作に取り組んでいます。 

　池田陣屋は明治４年に取り壊されましたが、表門は土成町教覚寺に移築され現存します。陣屋を復元する上で馬宮邸が参考になると考え、今年５月には馬宮邸の建物や門、塀を実測しました。今後も馬宮邸の建築考証を重ね、図面・ＣＧ・模型を公開する予定です。建築コースでは建物から歴史を学び、地域の文化を未来へつなぐこのプロジェクトに挑戦します。